| 日時 | 2025年12月19日(金)18:30~20:30 |
|---|---|
| 場所 |
ホテル阪神大阪 大阪府大阪市福島区福島5丁目6-16 |
| 講師 | 参議院議員 新党大地代表 鈴木 宗男様 |
| テーマ | ベテラン政治家が観る、日本政治の現状と将来像 |
鷲尾所感
関西アジア倶楽部の第85回「ベテラン政治家の観る、現代日本の政治状況」、鈴木宗男参議院議員のご高話、いかがでしたか…。
兎も角、エネルギッシュでした。
ご高話から出席者との対話・質疑迄、約2時間、立ちっぱなしで、しかも多くの質問に、出席者の席に近寄りながら、参加者の顔を直視してしゃべる。まるでご自分の後援会での立ち振る舞いの様でした。当会合で、こんなスタイルでしゃべる講師は、これまでおられませんでした。
先般、別の用件で参議院議員会館を訪問し、他の議員さんの事務所を訪問したとき、たまたま鈴木議員の話になりましたが、その際、当日訪問先の議員先生曰く、「あそこは兎も角エネルギッシュ。事務所を訪れて来る客も断トツに多い」。そうおっしゃっていましたが、「宜なるかな」、の実感でした。
多くの事に触れられました。例えば、会場からの質問「ズバリ、北方領土は帰ってきますか…」。
それへのお答え…。「北方領土住民の、もし生きておられれば、平均年齢は既に90余歳」、「彼らも4島ではなく、2島でも返ってくれば、そんな気持ち…」、「安倍政権一期目、シンガポールで安倍さんとプーチンさんが、4島ではなく、2島の線で交渉を始めようとの、端緒らしきものが出来かけた。安倍さんがその後、病気で退陣しなければ…」、「現ロシア政府の中で、日本に多少なりとも関心を持っているのはプーチンさん独り、後の連中は、日本には全く関心がない。プーチンの大統領任期は、現行ルール通りなら、後2年。
だから、もし返ってくるとすれば、この2年が勝負…」等など、私如きが知らない話が次々と出てきました(後日、安倍政権時代に総理に近かった人に、この話をすると、交渉の糸口が結実しなかったのは、もっぱらプーチン側が、その線で周りをまとめきれなかったからだ、と言っておられました)。
会合前の、アジア倶楽部用の画像収録の際には、鈴木議員は、高市政権への有権者の支持率が自民党への支持率よりはるかに高いことを指摘、何故自民党への支持率がそんなに低いか、理由は「政治とカネ」の問題に尽きると断定され、この点での自民党側の積極的取組が不可欠だと強調されました。
また、女性初の首相に就任された高市さんが、政治の難局を上手く切り抜けられるか、との質問には、首相を取り巻く側近たちの、首相盛り上げ力や団結力、守備能力に問題がある旨、指摘されました。
具体的には、台湾有事の、立憲民主党岡田議員の質問に、何故あの時、陪席の官僚たちが、適切なタイミングで、高市首相の手許に、発言修正の適切なメモを差し入れなかったのか、そんなちょっとした際の首相サポート力の不足を強く批判されました。
自民党に在籍の、鈴木貴子議員の話も質問の中で出ましした。その時のお答えは「結構気が付き、気働きの出来る娘で…、今は自民党の広報委員長を務めているが、色々と新機軸を打ち出している…。善くやっている…」等など、まるで好々爺そのものでした。
また会場には、鈴木議員と接点があった元官僚の方もおられました。その方曰く「鈴木先生は、人の機微をよくご存じ、叱ってもその後、必ず褒めて、或いは、励ましてくれた」等など、会場のやり取りの中には、鈴木エピソードも満載でした。
会合には、関学国際学部や商学部、それに大阪大学の大学院生も参加してくれていましたが、彼らの質問にも丁寧に応答されていました。そんなやり取りの際には、「君らも、出来るだけ早い時期に、自分の人生の目的や仕事など、遣りたいこと、なりたいこと、そう言った諸々を、自分で見つけ出し、その方向に向かって努力しなさい」等など、最近では普通の親も言わないことを、大きな声で助言しておられました。
鈴木宗男議員と言えば、良くも悪くも、癖のある方で、人によっては嫌い・好きがはっきりしている。今回の会合でも、会員の中には、「出たくない」という方、「ぜひ出たい」という方が極端に分かれましたが、主宰者としては、それも承知での登壇依頼でした。
会を実施して見ての感想は、鈴木先生も、結局は、「事を成就させるか、させないか、その別れ目は、結局は人情。人と人との繋がりこそが重要」そんな行動準則の実践者。「自分が遣りたい・なりたいと思えば、そのための努力を惜しむな…」という価値観の持ち主。そんな意味では、まるで昔のテレビ小説“おしん”のような人生観の持ち主のように見えました(少し褒め過ぎですが…)。
いずれにせよ、長い政治家人生(秘書時代をも含)を、ご自身の良き時代、或いは、悪き時代の四方山話を随所にちりばめながらの、今回ご高話でした。
主宰者としての心残りは、先生が一つの質問への答えに、余りに長くしゃべられるので、時間管理に失敗したことでしょうか(苦笑)。しかしその分、終わった後の名刺交換などで、質問出来なかった方々も、結構ご満足の様でした。
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